札幌でフラを踊る人のブログ

日々のレッスンとハワイとフラに関する覚え書き

マフー

昨日、わたしの神様の動画を載せました。
ご覧いただけましたでしょうか?
まだの方はぜひ。ハワイアンミュージックの印象が大きく変わると思います。

さて、その動画でフラを披露していたクム・ヒナはドキュメント映画の主人公でもあります。その映画の紹介動画を貼っておきます(わたしは未見なのですが)。

www.youtube.com

彼女はハワイ語で言うところの「マフー(Mahu)」です。
トランスジェンダー」というのが訳としては正しいのかしらね。
ポリネシア文化の中では「第三の性」が存在します。
ハワイ、タヒチでは「マフー」と呼ばれ、トンガでは「ファカレイティ」、サモアでは「ファアファフィネ」と呼ぶのだそう。
彼らは女装をして女性の仕事に従事し、男性を恋愛対象として、男性と同棲また結婚生活を送り、その地域の共同体に受け容れられていた、とのこと。
かつてタヒチでは子どもが男児ばかりだと、長子または末子が女性(マフー)として育てられたのだそうです。
現在は自分の意思で「マフー」として生きることを選ぶようですが。

フラの世界、またハワイの音楽の世界には、マフー(またはマフーと思われる)が多く見受けられるような「気がします」。
「気がします」と書いたのは、統計を取った訳でもなく、カムアウトしていない人もいるだろうし、また機微に関わる事柄でもあるので、あくまでもその印象だけで語っている、という意味でです。
ただ、フラの世界にいるわたしから見て、フラ界、音楽界においては、マフーであることに何か不都合があるようには見えません。実生活においてはわかりませんが…。

ハワイでも「差別」はあるでしょう。
観光客であるわたしも「お?」と思う対応をされたことが何度かあります(そのことについてはまた別の機会に)。
それでも、ハワイという土地はマイノリティに対して比較的受容性が高いのではないかと感じます。

さて、マフーについて調べた折に、インド(やパキスタンバングラデシュなど)にはヒジュラーという人たちが存在することを知りました。
それについてもまた別の機会に書きたいと思いますが、世界中どこにでも第三の性別を持つ人々は存在し、彼らはそれぞれの地域の「芸事」と密接に関係しているのかもしれません。