札幌でフラを踊る人のブログ

日々のレッスンとハワイとフラに関する覚え書き

笑顔が97%

ハワイからの訃報が届きました。

ピーター・ムーン(Peter Moon)氏とノエラニ・カアイナ(Noelani Ka`aina)氏が亡くなったという報道には驚いた。
Peter MoonはThe Sunday Manoaのリーダーで「ハワイアン・ヌーベル・ヴァーグの旗手」と謳われたミュージシャン。
わたしは1969年にリリースされた「グァバ・ジャム」が一番好き。1曲目の「カヴィカ」のイントロを聴くたびに、心にパッと火が点くような気持ちになるんだよね。
インプルメンツの音が重なって行き、ギターの音に切り替わる…素敵すぎるアレンジ。
ハワイの人びとに長く愛されたミュージシャンでした。

ノエラニ先生はクムフラ(フラの指導者)で、長くビショップ・ミュージアムのフラクラスとショウを担当されていた方。日本にもお弟子さんがいらっしゃると思う。
わたしはビショップ・ミュージアムが大好きで、初めて訪れた時にノエラニ先生のご子息とお嬢さん、そのほかの生徒さんが出演するフラショウを見せてもらった。一緒に写真にも納まり、初ハワイの楽しい思い出になった。
ご本人も楽しい方で、ジョークを飛ばしながらのショウだったように記憶している。
昨夏、Facebook白血病を患っておられるとの情報を目にして、健康を取り戻してくだされば良いが…と思っていた。彼女は無保険者らしく、医療費をカンパするためのイベントについての記事だったように記憶している。
わたしよりもお若い方なのに…と思うと、心が痛む。

その、ノエラニ先生がフラ雑誌のインタビューで話していたのが、タイトルの「笑顔が97%」という言葉。
「フラは笑顔が97%」なのだそうだ。
それを読んだ時には正直、そんなもんだろうか?と思っていたのだけど、フラ歴が長くなるにつれて、この言葉は真実だと深く感じている。
フラを見る時の「多幸感」は、ダンサーの笑顔からもたらされているように思う。
どんなに技術的に優れたフラだとしても、仏頂面のダンサーを見せられるのはしんどい。
仏頂面よりももっといただけないのは、ドヤ笑顔(笑。造語ね)で踊るダンサー。残念なことだけれど、度々目にする。「あー、ドヤ子いるなぁ」ってだけ。ドヤ子に幸あれ。
逆に多少稚拙なフラだったとしても、ダンサーが楽しそうに笑顔で踊っていると、見ているこちらにも笑顔が伝播する。
わたしはそんなフラダンサーを愛しているし、自分もまたそうありたいと思う。

ノエラニ先生のご冥福を心よりお祈り申し上げます